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試合後のコメント

【試合レポート】4月21日(日)NTTリーグワン2023-24第14節VSクボタスピアーズ船橋・東京ベイ

【試合レポート】4月21日(日)NTTリーグワン2023-24第14節VSクボタスピアーズ船橋・東京ベイ

PGを刻んで一度は追いつくも、終盤に突き放されて敗戦。PO進出を逃す

第13節を終えて5位のコベルコ神戸スティーラーズと4位の横浜キヤノンイーグルスとの勝ち点差は、7ポイント。リーグ戦は残り3試合となる中、上位4チームによるプレーオフに駒を進めるためには、まずは勝利が絶対条件だ。今節の相手は、昨シーズンのチャンピオン、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ。手強い相手だが、プレーオフ進出へ望みをつなぐため、この試合で公式戦通算100試合出場を達成する共同キャプテン、WTB山下(楽)のため、マスト・ウィンを掲げ、リーグワンとして初の試合開催地となる北海道へと向かった。
FLに今シーズン初先発の橋本、FBには李を起用するなど、前節からメンバーを大幅に変更し臨んだ試合は、大型FWを擁するS東京ベイに5分、ゴール前でのラインアウトからモールを押し込まれて先制トライを献上する。しかし、直後のゴールキックの場面では、相手SOフォーリーがモーションに入ったところでWTB山下(楽)がダッシュし、キックチャージに成功。2点の加点を食い止めた。5点を許したが、9分、S東京ベイ陣ゴール前でのマイボールラインアウトから展開し、中央ラックからSH日和佐、CTBラファエレ、SOガットランド、そして後ろから走り込んできたFB李と繋いで、大外のWTB山下(楽)へロングパス。ボールを受けたWTB山下(楽)がそのままインゴールへと走り込んでトライをマークする。SOガットランドが難しい角度のゴールキックを決めて、7-5とひっくり返した。その後、ラインアウトでのミスやスクラムでの反則があり、S東京ベイに攻め込まれる。ゴールラインを背負いながら、懸命のディフェンスを見せるも、17分、ラインアウトからモールを押し込まれて失トライ。ゴールキックも決まり、7-12と再びリードを許す。神戸Sは25分にPGで加点し、10-12とするも、相手の堅い守りを崩せずに時間が経過する。32分にはSHのループからWTBに走られてトライを献上。ゴールキックも決まり、10-19に。追いかける展開の神戸Sは、35分、40分と、2本のPGでスコアし、16-19で折り返した。
3点のリードを許して迎えた後半。神戸Sは敵陣10mライン付近のラインアウトからフェイズを重ねてゴール前へ。そこで相手にノックオンがあり、神戸ボールスクラム。チャンスをものにしたいところだったが、コラプシングの反則を取られてしまう。もどかしい展開が続く中、8分、S東京ベイがPGで加点し、16-22に。6点を追いかける展開で、SH日和佐がラックサイドをついてディフェンスの裏へと抜けると途中出場のFLサベアにパスを繋いで、連続攻撃を仕掛ける。敵陣22mライン付近中央で反則を得るとショットを選択。神戸Sは3点を返し、19-22に。19分にもPGで追加得点を上げ、22-22とゲームは振り出しに戻った。この場面、共同キャプテンのレタリックは
「まずは勝たないとプレーオフ進出の可能性が消滅します。同点にした後、ボーナスポイントを狙いに行こうと話をしました」と振り返る。
だが、その言葉とは裏腹に23分、PGでスコアを許し、22-25と再び追いかける展開になると、29分には、S東京ベイにゴール前ラインアウトからモールを押し込まれトライを献上。さらに、34分、自陣10mライン付近でボールを奪われるとパスを繋がれて失トライ。ゴールキックも決まり、22-39とリードを広げられてしまう。北海道や遠方から応援にかけてつけてくれたSteel Matesのためにも、このままでは終われない。神戸Sがプライドを見せる。36分、自陣深くから順目に繋ぐと、ハーフライン付近でFB李からボールを受けた途中出場のWTB濱野がスピードある走りを見せ、ゴールラインまで走り切りトライをマーク。ゴールキックも決まり、29-39と10点差に。残り時間はあとわずか。敵陣でプレーしたい神戸Sだったが、相手に時間をうまく使われて、そのままノーサイド。今シーズン6敗目を喫し、プレーオフ進出の可能性が消滅した。

絶対に勝つ。
必勝を誓って神戸から北海道へ降り立った神戸Sだったが、フィジカルで上回られ、相手にやりたいラグビーをさせてしまった。レニーディレクターオブラグビー/ヘッドコーチ(HC)は「本当に残念です。タイトな試合の中でS東京ベイは効率的にモールを使ってトライを取ってきました。今節に限らず、ゴールラインを背負った場面でのディフェンスの粘りは課題です。簡単にトライを許してしまったこともプレーオフ進出を逃した要因の1つであると思います」と総括した。
同じように共同キャプテンのレタリックも「求めていた結果が得ることができずに残念です」と述べた後、「タックルを外されることも多かったですし、モールを押し込まれてトライを取られて。そこが勝敗を分けたところだと思います」と反省した。
今節は、李が高校1年の時以来だというFBに入った。
その狙いについてレニーHCは「李は今シーズン、パフォーマンスが安定しています。また、バックスラインのどこででもプレーすることができる選手です。彼を15番に入れることで、リトルをセンターで先発に起用することができます」と話し、今節の李のプレーについても高く評価する。
李は「いつもとは違う景色を見ることができて、強気でチャレンジすることができました」と久しぶりのFBでのプレーに手応えを感じた様子だった。
プレーオフ進出は果たせなかったが、シーズンはまだ終わったわけではない。
東大阪市花園ラグビー場で開催の今シーズン最後のホストゲームを含めて、残り2試合。6位以下のチームが勝ち点僅差で迫る中、5位をキープしフィニッシュするために、神戸Sの底力が試される。しかも、次節は、勝ち点3差で迫る8位の静岡ブルーレヴズとの対戦だ。
今節で公式戦通算100試合出場を達成したWTB山下(楽)は、
「今節で出た課題をしっかり修正し、残り2試合では今シーズンやってきた神戸ラグビーを体現したい」と決意する。
FB李も
「いいところも多いのですが、勝ち切れないという試合が続いています。残り2試合、今シーズンの神戸ラグビーの集大成を見せて、シーズンをいい形で締めくくることができるようにします」と意気込む。
Steel Matesに2勝を届けられるように、気持ちを切り替えてラスト2試合に臨む。

〜NEXT HOSTGAME〜
【ホストゲーム最終戦】
NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24第15節
“K” LINE(川崎汽船)スペシャルサンクスマッチ
4月27日(土)14:30 KICK OFF
コベルコ神戸スティーラーズVS静岡ブルーレヴズ
@東大阪市花園ラグビー場
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