チーム
4月28日(金)「NTTリーグワン2022–23」総括記者会見を行いました。
4月28日(金)、灘浜グラウンドのクラブハウスにて「NTTリーグワン2022–23」シーズン総括記者会見を行いました。登壇者は、福本 正幸チームディレクター、ニコラス・ホルテンヘッドコーチ、橋本 皓キャプテンです。
まずは福本チームディレクターが5勝11敗9位という結果について
「今シーズンは、3年前からの課題であったチーム作りの面にフォーカスし、例年より3ヶ月早くスタートを切りましたが、コロナの影響もあり、できなかったことも多かったです。また、ラグビーに関しては、怪我人が多く出て、ベストメンバーが組めなかったことによる影響は否めません。結果として、これまででもっとも良くないシーズンになってしまいました」と反省の弁。続けて「同じことを繰り返さないように、今シーズンの内容をしっかり分析して、立て直していきます」と述べると、ホルテンヘッドコーチは
「“2018年シーズンの優勝した時の状態にチームを戻す”ということに囚われすぎてしまったように思います。ただ、あれから数年が経ち、新しい選手、スタッフが増えています。その中で、彼らの持っているアイデアと、2018年のアイデアをうまく融合させることができなかったのは、ヘッドコーチである私の責任です。ラグビーに関しては、ここ数シーズンの課題であるディフェンスに時間を割いてきました。ディフェンスを良くすることで、アタックの時間を長くしたかったのですが、実際の試合ではディフェンスの方が長くなってしまって…。長いフェイズでディフェンスする中で、ボールを取り返すことができなかったですし、簡単に反則をしてしまって、よりプレッシャーがかかる状態にしていました。また、ハーフタイムまでは互角に戦えても、後半すぐにスコアされたり、キックオフレシーブでミスをして相手ボールにしたり…。重要な局面でのプレーの精度の低さ、という課題も出ました。ここの部分も修正することができずに、シーズンを終えてしまいました。怪我人という部分も間違いなくうまくいかなかった要因の1つです。ただ、怪我人を言い訳にするのは簡単なことです。怪我人が出ても、全員が同じ方向を向いていけるようにしないと。今シーズンの結果に、全選手、スタッフは“痛み”を感じています。それをポジティブなエナジーに変えて、来シーズン、前を向いて進んでいきます」と総括しました。
橋本キャプテンは「優勝した時のラグビーを追いかけ過ぎたように思います」とホルテンヘッドコーチと同じく2018年シーズンにこだわり過ぎたことを反省。続けて「選手がたくさん入れ替わることでチームづくりの難しさを痛感したシーズンでした。良いチームにしようと一生懸命頑張ってきましたが、なかなか結果がついてこなくて…。これを糧にして、来シーズンは強くなって戻ってきます」とコメント。
その後、質疑応答に。
「優勝した時のラグビーを追い求めた中で、何がうまくいかなかったのか?」という問いに、橋本キャプテンは「当時は、他チームがやっていない最新のラグビーで、多少ミスをしてもうまくいきました。ただ今は、細かいところは違いますが、どのチームも同じようなラグビーをしています。そこで勢いを作り出すことが難しかったですし、相手に分析されて対策を練られているところもありました」と回答。反則の多さについては「何度も話し合ってきましたが、なかなか最後まで修正することができませんでした」と答えていました。怪我人が多かったことについては、福本チームディレクターは分析をしているところだとした上で、「体づくりの面でもやり直します」ときっぱり。
なかなか結果を出すことができなかったシーズンにおいて、ファンの方々に伝えたいことを聞かれると、福本チームディレクターは「後半節の戦いに向けて、SNSでメッセージを発表させていただきました。コメントを出すかどうか悩んだのですが、私はチームの状態をわかっていますし、選手、スタッフを信頼しています。ファンの皆様を少しでも安心させたいという思いでコメントを出しました。結果的にこのような不甲斐ない成績になってしまい、ファンの皆様には申し訳ない気持ちでいっぱいです。そんな苦しい戦いの中でも応援していただき、自然発生的に神戸コールが起きた時は、胸に響くものがありました。ファンの皆様のためにも結果を出したかったという思いは強いです。来シーズンは、ファンの皆様に笑顔になってもらえるようなシーズンにしたいと思います」と述べ、来シーズン、良い結果を残すためには「新しい取り組みをしないといけません。今のままでは同じ結果になってしまいます。2018年度をベースに、と思っていましたが、過去を見ながら前進するのは難しいと改めて感じました。来シーズンは、これなら戦えるというラグビーを作り出せるよう、新しくチャレンジしていきたいと思います」とも。来シーズンの体制についてはまだ発表できる段階にないとしながらも福本チームディレクターは「ファンの皆様にも、日本一に返り咲けると納得してもらえるような体制を整えます」と力強く語ってくれました。
厳しいシーズンになりましたが、来シーズンは明るい報告ができるようにしたいと思いますので、ご期待ください。なお、新体制については決定次第、チーム公式サイト等にて発表させていただきます。