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試合後のコメント

10月28日(土) プレシーズンマッチVSクボタスピアーズ船橋・東京ベイ 試合レポート

10月28日(土) プレシーズンマッチVSクボタスピアーズ船橋・東京ベイ 試合レポート

終盤追い上げられるも、昨シーズンのチャンピオンチームに2点差で勝利

加古川運動公園陸上競技場に昨シーズンのリーグチャンピオン、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(S東京ベイ)を迎えてプレシーズンマッチを開催。神戸製鋼所 加古川製鉄所および高砂製作所の従業員の方々が来場されることもあり、デイブ・レニーディレクターオブラグビー/ヘッドコーチ(HC)は、「練習試合であるが、我々は自分たちのためだけでなく、神戸製鋼所従業員の代表として、彼らのためにも良い戦いをしなければいけない」と選手に檄を飛ばした。

風下の前半、神戸Sは相手の規律の乱れもあり、序盤から敵陣へと入りゲームを進める。4分、S東京ベイ陣22m付近のスクラムで得たフリーキックからSH日和佐が速攻を仕掛け、連続攻撃。ゴール前10m中央付近ラックからNo8コストリーが抜け出し、先制のトライ。SOラファエレのゴールも決まり、7-0とする。ここから勢いを加速したいところだったが、直後のキックオフで相手にボールを奪われると、守勢に回る。11分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込まれると、そこから展開されトライを許す。ゴールキックも決まり、ゲームは振り出しに。一進一退の攻防の中、16分、チャンスが訪れる。敵陣ゴール前で反則を得ると、神戸Sはスクラムを選択する。良いボールを出したいところだったが、神戸Sに反則があり、好機をいかすことができない。その後、ラインアウト、スクラムが安定せず自陣での戦いを強いられ、21分、10mライン付近でのS東京ベイボールのラインアウトから展開されて失トライ。ゴールキックも決まり、7-14とひっくり返される。拮抗した展開が続くも、反則を取られる場面が多くピンチを招くと、自陣ゴール前でのSH日和佐のプレーにシンビンが言い渡される。ここは15対15を維持するという練習試合のルールに則り、日和佐に代わり、SH中嶋が投入されてゲームは続行される。ゴールラインを守り切りたいところだったが、32分、自陣ゴール前中央付近でのS東京ベイスクラムから左へと展開され、トライを献上。もうこれ以上離されたくない神戸Sは、38分、ゴール前ラインアウトのチャンスでモールを押し込み、FL福西がトライを決めると、右端の難しい角度のゴールキックをSO日下が沈め、14-19に。そのまま5点ビハインドで前半を折り返した。

後半は神戸Sが主導権を握る。3分、ゴール前で相手のディフェンスをこじ開けようと縦をついて攻撃し、最後はラックから右へと展開。走り込んだCTBマヒナがパスを受け、トライをマークする。さらに、14分、22mライン付近のマイボールラインアウトからモールで前進すると、ボールはSH中嶋、CTB池永へと渡り、池永がキックパス。転がったボールをCTBマヒナがインゴールで抑えて連続でトライを決める。畳み掛けるように、18分にも、WTB山下(楽)がトライを決め、35-19とリードを広げた。その後もチャンスはあるもミスが出て仕留め切れずに終わる。逆に30分、自陣22mライン付近でのS東京ベイボールラインアウトから順目に展開され失トライ。ゴールキックも決まり、35-26に。試合終了間際にもS東京ベイにゴール前に迫られ、最後はゴール前ラインアウトから展開されトライを奪われる。ゴールキックも決まり、2点を追加されるも、35-33で逃げ切った。
スティーラーズ入団16年目にして初めてゲームキャプテンを務めた山下(裕)は「従業員の皆様やSteel Matesの前で、昨シーズンの優勝チームと対戦し勝ち切ることができて良かったです」とほっとした表情。とはいえ、フロントローとして「前半、ゴール前でのチャンスのところでスクラムを選択し反則を取られてしまいました。スクラムの組み方に問題があるわけではないのですが、ボールを出すところと、押すところといった判断を早くするようにするなど、ディテールをもっと突き詰めていかないといけません」と課題について言及する。
この試合のファーストトライを決め、これまでのプレシーズンマッチ3試合でもルーキーと思えぬ活躍を見せているNo.8コストリーは、前日の夜に第一子が誕生した。
「パパになって臨む初めての試合です。今日は絶対に勝ちたいと思っていました。トライになったボールキャリーはパスをすることも頭をよぎりましたが、必死にレッグドライブしてインゴールに飛び込みました」と笑顔を見せた後、試合について「相手の大きなフォワードに対して、ダブルタックルに入るなど、組織として良いディフェンスができました。また、モールでプレッシャーをかけてトライを取ることができたことも自信になります。課題については、いろいろと出ましたが、特にラインアウトはすぐに修正しないといけません」と反省も。
後半から出場し2トライを決めた入団2年目のマヒナは、「2本とも味方の動きを見て、サポートから生まれたトライです。今シーズンは、攻守で周りとコネクト(連携)することを意識しています。公式戦でたくさんゲームタイムを得られるように、プレシーズンマッチでアピールしていきます」と意気込む。
プレシーズンマッチ3連勝を飾った神戸S。練習試合とはいえ、勝って反省できることは大きい。
レニーHCは「今日は雑な部分が多く出たと言わざるを得ません。相手の速いラインスピードのディフェンスを前に、思い通りのアタックができずに苦労したところがありました。タフな相手との対戦から学ぶことはたくさんあります。今日の学びをいかして、すべてのエリアで、さらに成長を遂げられるようにしていきます」と話す。
また、この3戦では、試合ごとにゲームキャプテンが変わった。レニーHCは、「プレッシャーがかかる中で、どういう姿勢を見せるのか、どういうリードをするのか。いろんな選手にゲームキャプテンを務めてもらって、見ていきたいと考えています」と説明した。
チームは11月11日から再び3週連続でプレシーズンマッチを行う。
すべてのエリアでのさらなる成長と、リーダーにふわさしい選手の見極め。開幕までの3試合も見どころが多い。

次回のコベルコ神戸スティーラーズ・プレシーズンマッチ〜
11/11(土)13:00 KICK OFF
コベルコ神戸スティーラーズ vs 横浜キヤノンイーグルス
@キヤノンスポーツパーク

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