取材日:2020年1月12日
ジャパンラグビートップリーグ2020第1節vsキヤノンイーグルス戦のコメント
ラグビーワールドカップ2019日本大会での日本代表の大健闘でラグビー人気が高まる中で幕を開けた「ジャパンラグビートップリーグ2020」。コベルコスティーラーズの開幕戦vsキヤノンイーグルス戦の会場となった神戸総合運動公園ユニバー記念競技場には、この日行われた試合では最多となる2万3004人の観客が集まった。
試合前、キヤノンについて司令塔のダン・カーター選手は「田中史朗選手、田村優選手という日本代表でHB団を務めた2人がいます。開幕戦はタフな試合になると思いますね」と話した。また、ゲームキャプテンを務めた橋本大輝選手は「今シーズンで入部11年目になりますが、開幕戦はいつも競った展開になります。出場メンバーも違いますし、43-14で勝利した12月14日のプレシーズンマッチのような試合にはならないと思います」と気を引き締めた。
見渡す限り人で埋め尽くされたワールドカップさながらの雰囲気の中ではじまった試合は、コベルコスティーラーズが先制。7分、カーター選手がPGを決め、3-0とすると、12分にはリチャード・バックマン選手がトライをマーク。さらに、2トライを決め、22-10で前半を折り返した。
後半3分、PGを決められ、22-13と9点差に詰め寄られるが、9分にトム・フランクリン選手、15分にアンダーソン フレイザー選手、22分には途中出場のアタアタ・モエアキオラ選手がトライを決め、キヤノンを突き放す。42分には「最後の最後まで神戸らしいアタックをしようと全員が意志統一していました」と橋本(大)選手が話すよう、途中でゲームを切ることなくアタックを継続させ、最後はブロディ・レタリック選手がインゴールへと飛び込む。ディフェンスに定評があるキヤノンを、コベルコスティーラーズのアタックが圧倒し7トライをマークして50-16で勝利!コベルコスティーラーズは2連覇に向けて好スタートを切った。
試合後、デーブ・ディロンヘッドコーチは「大勢の観客の前でトップリーグ2020初勝利を収めることができ嬉しいですね。この結果を得るためにハードワークした選手、スタッフを誇りに思います」とコメント。橋本(大)選手の試合前の予想を覆す大差での勝利となったが、皆が「課題も多く出た」と振り返る。第2節は1月18日(土)ヤマハスタジアムで開催のヤマハ発動機ジュビロ戦だ。試合までの期間が短いショートウィークとなるが、課題を修正し、次なる戦いに臨む。
橋本大輝ゲームキャプテン、ブロディ・レタリック選手、トム・フランクリン選手、ダン・カーター選手、山中亮平選手のコメントです。
FL
橋本大輝 ゲームキャプテン
「たくさんの方々に観戦に来ていただき、素晴らしい環境で試合をすることができました。試合については序盤からディフェンスがよく機能し、点差をつけて勝利することができました。これはゲームに出ていない選手がキヤノンのディフェンス、アタックを分析し、ゲームメンバーにいい準備をさせてくれたお陰です。チーム全員の勝利だと思います。ただ、アタックの際の判断や精度など課題も出ましたので、そこは修正しなくてはいけません。また、後半、反則が増えていったことも反省点です。次節で対戦するヤマハは、スクラムが強いチームです。セットプレーが鍵になると思いますので、そこで負けないようにしたい。次節も応援よろしくお願いします」
LO
ブロディ・レタリック 選手
「コベルコスティーラーズのジャージを着て出場する初めての公式戦を勝利で終えることができ嬉しく思います。個人的には神戸のラグビーの理解度をさらに深めていかないといけないですし、ゲームフィットネスも上げていかないといけないと思っていますので、今後はさらにパフォーマンスを高めてチームの勝利に貢献できるよう頑張ります」
LO
トム・フランクリン 選手
(マンオブザマッチ受賞)
「チームには素晴らしい選手がそろっていますので、その中でマンオブザマッチに選ばれたことはとても名誉なことです。嬉しいですね。試合については大差がつきましたが、決して楽な試合ではありませんでした。キヤノンはタフなチームです。そのキヤノンに対して7トライをマークし勝利できたことは良かったのですが、課題も出ました。アタックはもっと精度をあげないといけません。今日はディフェンスがよく機能したことが勝因だと思います。次節のヤマハ戦も勝利できるよう、いい準備をして試合に臨みます。たくさんのご声援ありがとうございました」
SO
ダン・カーター 選手
「多くの方々にスタジアムにお越しいただき、皆様に感謝したいですね。今日の試合は私自身にとって約1年ぶりの公式戦になりました。不安はありましたが、素晴らしい選手と一緒にプレーし、自分の仕事を遂行しやすかったです。前半30分のトライは、日和佐(篤)がそのままインゴールへ持ち込めたと思うのですが、パスをしてくれて。彼のお陰でトライをすることができました。2連覇に向けて良いスタートを切ることができましたが、シーズンはまだまだ続きます。すべての練習、すべての試合でチームが成長できるように力を注いでいきたいと思います。今日は応援ありがとうございました」
FB
山中亮平 選手
「満員のユニバー記念競技場で試合をしたのは初めてのこと。皆様の大きな声援に力をもらって良いラグビーができ、点差をつけて勝利することができました。今シーズンのトップリーグのシステムでは、ボーナスポイントが重要になってくるので、勝ち点5を獲得できたことも良かったです。個人的には、視野を広くもってスペースにアタックができ、まずまずのパフォーマンスができました。これからもラグビー人気を継続させていくことができるよう、ラグビーの楽しさ、面白さを感じてもらえるようなプレーをしていきたいと思います」