取材日:2016年10月16日
ジャパンラグビートップリーグ2016-2017第7節 vs キヤノンイーグルス戦のコメント
10月16日(日)、コベルコスティーラーズにとって初の遠征地となる大分にて第7節 vs キヤノンイーグルス戦が行われた。対戦相手のキヤノンは、現在、4連敗中ではあるものの、工場があり第2のホームである大分開催の試合では3連勝中だ。会場となった大分銀行ドームは、大勢のキヤノンファンが集まり、完全アウェーの雰囲気となった。しかし、そんなムードをものともせず、試合は序盤からコベルコスティーラーズペースで進む。4分、22mライン付近マイボールラインアウトでのサインプレーが決まり、WTBアンダーソンがトライ。8分、PGで加点し、10-0。10分にキヤノンにPGを与えたものの、直後のキックオフを相手がノックオン。相手陣22mライン左中間でのマイボールスクラムからBKへと展開すると、FW・BK一体となった連続攻撃から最後はSOイーリがインゴールへ、15-3とリードを広げる。21分にキヤノンが、23分にコベルコスティーラーズがPGで加点し、18-6。ここで相手FBにシンビンが出て、10分間の一時退出すると、コベルコスティーラーズの勢いが加速する。25分にターンオーバーからSHエリスが、33分にはアンダーソンがトライをマークする。26分に、キックオフのキャッチミスから相手ボールにし、一瞬の隙をつかれてトライを献上してしまう場面もあったが、前半だけで4トライを奪い、30-13で折り返した。後半も前半同様にボールを動かしアタックを仕掛けようとグラウンドに入るが、先に得点したのはキヤノン。キックカウンターからボールをつながれ、トライを奪われる。しかしすぐに立て直し、14分フーリーがトライをマーク。FBレイのゴールキックも決まり、37-18に。その後は一進一退の攻防が繰り広げられ、互いにスコアできない時間帯が続く。得点が動いたのは、後半38分。神戸陣22mライン付近からキヤノンの速攻を仕掛けられると、相手FBにビッグゲインを許し、トライを決められてしまう。ここでトライ差は2となり、ボーナスポイントは消滅したかに思えたが、コベルコスティーラーズが意地を見せる。神戸陣22mライン付近でのキヤノンのアタックに対し、プレッシャーをかけ、ミスを誘う。そこで相手がたまらずボールをキック。それをハーフライン付近でレイがキャッチするとそこからカウンター攻撃し、最後はアンダーソンがこの日3本目となるトライをマーク。ゴールキックも決まり、44-25でノーサイド。コベルコスティーラーズは、3トライ以上の差をつけて勝利し、ボーナスポイント1を含めた勝ち点5を獲得。マンオブザマッチには、卓越したゲームメイクで抜群の存在感を放っていたSHエリスが選ばれ、「キヤノンは簡単に勝たせてくれるチームではありません。予想していた通りタフな試合になりましたが、勝つことができ、うれしいですね。試合では、周りには才能ある選手が多いので、彼らを生かすことを考えてプレーしていました」とコメントしていた。
試合後、マッケイヘッドコーチは、「互いにボールを動かすアタックで、見ていて楽しい試合になったと思います。難しい試合でしたが、期待していた結果を得ることができました。また最後にボーナスポイントをもぎとったことは、優勝を目指す上で非常に大きな意味を持ちます」と笑顔を見せた後、5本のトライを許した前節と比べて、「ディフェンスの意識は大きく改善されたと思います。今日は固いディフェンスからターンオーバーが何度も生まれました。ただ前節の課題であったリスタート後のプレーに関してはまだまだ改善の余地はあります。もちろんディフェンスも100%ではありませんので、さらに向上させていきます」と話した。ウインドウマンスまで残り2試合。コベルコスティーラーズは、着実に勝利し勝ち点を伸ばしていく。
平島久照選手、清水佑選手、山中亮平選手のコメントです。
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平島久照選手
「大分も、(出身地である)熊本と同じように地震の被害が大きかったので、少しでもみんなに元気を与えることができたらと思っていました。たくさんの方々が会場に足を運んでくださり、うれしかったですし、個人的にも大分から友達が来てくれて、震災後、初めて顔を見ることができたので、安心しましたね。試合については、3トライを許しましたが、自分たちのやりたいことができたゲームだったと思います。スクラムもいいプレッシャーがかけることができ、それにラインアウトも今日は安定していました。スクラムについては、誰が出ても、強いスクラムが組めるようになっています。ただスクラムはまだまだ強くなれると思いますので、これからもレベルアップに取り組んでいきます!」
LO
清水佑選手
「今シーズン初めて出場した前節よりも、今日はいいパフォーマンスを発揮することができたように思います。前節ではラインアウトが安定せず、個人としてもミスが多い試合となってしまって。その反省を生かして、FW全体としても、個人としても、しっかり準備をし、この試合に臨みました。その結果、セットプレーでプレッシャーをかけることができ、いいアタックに繋がりましたし、ブレイクダウンも激しくプレーし、ボールを奪うことができました。チームとしても、個人的にも、さらに精度高くプレーできるようにしていきたいと思います」
CTB
山中亮平選手
「スカウンティングの通りに試合を進めることができました。ただ前半に比べると後半はミスが多く出てしまい、それがなければ点差をもっと離すことができていたのではないかなと。やろうとしているアタックの成熟度は高まってきていますが、まだミスが多い。ゲーム中のコミュニケーションもよく取れていますし、何より選手全員がやるべきことを理解してきているので、これからにぜひ期待していてほしいと思います。個人的には日本代表から外れて悔しい思いでいっぱいです。コベルコスティーラーズで優勝して、春にまた選んでもらえるよう頑張ります!」